2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

Publishing Practices by Michael Kubo その3

2から続く 最後の部。分野に存在する者にとっての欲望の的となるカノン性と、その分野との関係性を考えるにあたり、一度建築をdiciplineではなくfieldとして考えてみたらどうだろう、という提案が来る。ここでいう「field」というのは、建築にまつわる言説、…

Publishing Practices by Michael Kubo その2

1から続く 今回、この2分の3部で件の「三区分」がすべて紹介される。 マニフェスト:議論を呼びそうな理論的ステイトメントの組み立てによってアジェンダを生み出す モノグラフ:作品の集合を、実践の中で練り上げられるアジェンダひと組みへと組み立てるこ…

Publishing Practices by Michael Kubo その1

参照 本文 インタビュー その他 展覧会の画像 - この文章は、マイケル・クーボ氏が企画したリサーチ(&展覧会?)「出版の実践」の紹介文である。20世紀に行われた建築について考えるとき、建築家による書籍出版プロジェクトは欠かせない。そこで「影響が大…

はなしたりきいたり

教えたいのか、教えたくないのか、はたして教えてもらえるのか問題 - 11日は浜松でuntenorさん主催「都市の現象学」にてお話させてもらった。これまでの建築的リサーチを概観しつつ、具体例を挙げ、RADで行っていることや行いたいことを並べていきました。1…

unsolicited architecture=research

プロジェクトとリサーチの関係、というこの前の話をしながら思ったこと。 もし最近の数十年における職業的な選択が、受動的なファシリテーターになるか、あるいはしばしば変わったことをするための特別な許可を持っている宮廷道化師になるかというものに貶め…

リサーチとプロジェクト

たいてい、建築のリサーチというのは、プロジェクトがあって、それから始まる。それはつまり、「これこれ」という依頼があって、そのあとにリサーチがあるということである。「建築リサーチの恣意性」はこの「依頼が先にあること」から来る。なぜなら、建築…

語りつないでいくためのリサーチ

以前も紹介した、90年代バブル期の計画である。近年とみに「建築家があまり大きいこと言わなくなった」とよくぼやかれるが、「大きいこと」自体は常に語られていた。90年代、大手ゼネコンはこぞって1000メートル規模のビルを計画していた。最近では宇宙建築…

と、書いてはみたものの

下に、「リサーチを通して建築のプロジェクトを見ることで、切断的じゃなくて断続的なアイデアの引き継ぎができるのではないか」との旨を書いた。その例として「千メートルビル」というバブル期の極端な事例を持ち出した。個人的には「このセンではナイだろ…

お知らせ

2月11日に浜松に行きます。 untenorさん主催「都市の現象学」というリサーチプログラムにRADとしてお呼ばれしたので「「現象」の建築家たち」というタイトルで今考えていることを少しお話いたします。建築とリサーチについて話します。 http://www.untenor.c…

建築のリサーチとは何か

とうとつにややこしい話をします。 「建築のリサーチとはなんだろうか」と、いうことを考えてみる。まず「リサーチ」というのは調査のことなので、「情報を集めること」である。とWikipediaから引用してみたが、それにしてもその答え方はあまりにも多すぎる…