規格

建材使用は規定が複雑で難しいらしいのだが、日本では一般的な規格としてJIS、JASS(ちなみに「日本記号学会」も「全農サービスステーション」も同じ略称になる)などがある。輸入した海外の素材を日本で使用しようと思う場合、ファサード等外壁への使用は耐火基準をみたしていなければならないので認定が必要だが、部分的な装飾使用ならばそれほどの困難さはないようだ。
JIS:日本工業規格
・JASS:建築工事標準仕様書(サイトないのかな)

わざわざ輸入素材にこだわらないで国産の認定を受けた素材を使えばいいじゃないか、と言われるかもしれない。その通りである。ただ個人的に素材が好きだというだけの話である。

そうそう、特に関係ない話。最近読んだ石田繋之介『超高層ビル――最初の試みの記録』(中公新書)では1960年代後半、日本初となる超高層ビル(地上150メートルくらい)「霞ヶ関ビル」について耐震面での議論、工法や材料の合理化、実際の現場などが記録されている。この現場から爆発的に広まり、一般的になった耐火材としてアスベストが称揚され、本書でも強調されている。建材使用にまつわるリスクというものはなんとまあ常につきまとうのであることよと思った。