昨日は建築構造と建築史。建築構造では荷重を学び、建築史では竪穴式住居とか入母屋といった日本建築のはじまりについて学んだ。心地よい午後の日差しに負けて寝る人が多かった。日本建築の端緒とはいえ「純日本」という構図からは程遠く、中国やアジア諸国から輸入した建て方をうまく日本の気候に適応させるという戦略がとられたようだ。20年毎に行われる伊勢神宮の建て替えは6、7世紀から始まったものだが、これは以下二点において戦略的である。まずその建て方が輸入されているという事実を少しずつうやむやにして「日本的」というイメージを強固にすること(つまり20年毎に全く同じ手法だったわけではないらしい)、そして背後に「おわす」神の存在をうやむやにすること(隠すこと)で逆説的にその「かたじけなさ」を強固にすること、である。西行の「何事のおわしますかは知らねども、かたじけなさに涙こぼるる」はいい例だ。

始源のもどき―ジャパネスキゼーション

始源のもどき―ジャパネスキゼーション

磯崎新もそのメカニズムを「始源のもどき」として論じている。

そして今日はCADと構造力学を三時間ずつ。モーメントを勉強した。