ついでに。住宅のコンペということで住宅関連の書籍をいろいろ漁っている。

住まいと家族をめぐる物語 ―男の家、女の家、性別のない部屋 (集英社新書)

住まいと家族をめぐる物語 ―男の家、女の家、性別のない部屋 (集英社新書)

いろり端のある家、茶の間のある家、リビングのある家、ワンルームと類型化し、父権→夫権→妻の管理→個人という具合に家の性格(性別)が変化すると述べる。各々は期間別に分けられるようなものではなく、田舎における前二者の家から都会における後二者が浮遊し、物資の行き来によって緩やかに繋がるという構図を著者は描いている。明治期から現在までの140年を駆け抜けている論考。
「間取り」の世界地図暮らしの知恵としきたり  (青春新書インテリジェンス)

「間取り」の世界地図暮らしの知恵としきたり (青春新書インテリジェンス)

間取りとともに日本社会を見るというもので、上の書も参考文献として挙げられている。「世界地図」とあるが、比較自体はそれほど突っ込まれていない。読みやすくまとめてあるのでざっと整理するのに便利。
間取りの手帖

間取りの手帖

マドリスト佐藤氏(27)が間取りにつっこみを入れるという本。1ページ1間取りが基本。「風呂場の態度がでかい」「寄せろ!」「入口!」といったつっこみは平均10文字と短めだが妙に味わい深い。表紙は全99間取りに点数をつけたポスターになっております。

年代と場所がついていないのが残念でならない。あわよくば住みたいと思う物件もあったのに。いい間取りは住人の生活観が見える、とよく言われるが正直どんな突飛な間取りでも想像次第でなんとかなる。人間の適応力は案外すごいはずだ。