レポートのレポート

ダイワハウスコンペに提出したプランをまとめた建築史のレポートが採点されて返ってきた。ちなみに当のレポートについては第一弾がこっちで、結局ダラダラ続いた二回目がこっち。結構厳しいご意見をいただけた(一応評定的にはグッドでしたが、ほぼ霞んでおります)のでちょっとメモがてら。ただ批判点がエントリで書いたこと以外に偏ったのがちょっと問題ではあります・・・

・プランを示したダイアグラムがまったくわからん、見せ方が古い、という表現上の問題点がまずひとつめ。

こんなの。ごもっともだ。人のいるパースつけたほうがよかった。
・それからnLDKという概念の理解が単純、というのがふたつめ。これは要するに戦後の建築計画学をもっと勉強しろということらしい。ちなみに建築計画とは使用者の行動だとか心理にそくした建築を計画するための研究であって、普段何気なく使われる「動線」という概念はここから出ている。今回のレポートでは1951年の「51C型」がnLDKとの連続性をもつ(鈴木成文は否定しているけど)と単純に言ってしまっていたのだけど、このあたりはもっと掘り下げたほうがいいかも。鈴木氏の言い分だけではなく、その師匠さんにあたる吉武泰水や西山卯三の言い分もちゃんとおさえて、建築計画学というジャンルの持つ政治性みたいなものを意識するべきだということだろう。
・あとは「収納」から空間を規定していくという方法はすでに坂茂氏がとある住宅でやっているらしい。それとどう違うのかをはっきり示しなさい、とのこと。建築史的な流れのようなものがプランの読み方を規定してしまうことがあるから(アーキグラムっぽい、とか)、そのあたりをちゃんと意識して表現しないと誤読されたままになるよ、と。

10分の休憩時に駆け足でお話をうかがったのであやふやなところあり。非常勤の先生なのでなかなかお会いできないのだけど、ちょうど木曜日に補講があるのでそのときにもすこし詳しくお聞きするつもり。がんばろ。