重松象平講演会

アーキフォーラム行ってきました。御堂筋ダイワビル2階のTOTOテクニカルセンター大阪にて。80の座席に座れなかったひとが30人をこえるくらいの大入。早引きしてよかったぜ(座れました)。
公演内容はなんともワールドワイドだった。「IN or OUT?市場経済支配下の新境界線」というテーマに沿いながら、最近手がけられた(オンゴーイングのものも含めて)プロジェクトについてそのプロセスが詳しく語られました。
で、当のプロジェクトは順番に1)プラダの展示2)CCTV&TVCC3)ハーグの高層ビル4)ドバイの高層ビルと都市計画5)サンクト・ペテルブルグの高層ビル6)ニュージャージーの高層ビル7)メキシコの高層ビル、となっておりました。でかいの建ててるな。
情報量はかなりのもので一個一個説明はできませんが、へーと思ったのは「資本主義の支配」のなかでどう建築していこうか、というところ、そして経済効率が優先される中での建築家とは、というところに関して。サクっと言ってしまえば「ケンチクケンチクしなくていいんじゃないの?」というかんじ。CCTVにかかわるコンサルタントが20を超える状況では建築家なんてオーガナイザーみたいなもんだし、「クライアントのニーズを汲み取る」とかいいつつも間にはディヴェロッパーが噛んでいる現状だからこそ(多分このディヴェロッパーの方程式にのっとらざるを得ない状況も「資本主義の支配」の一翼を担っている)建築外のことを建築的に考える必要があるという示唆は面白かった。だからOMAの影に鬼のリサーチ軍団AMOがあるわけだ。
さらに、形態が面白けりゃペイできんだぜ、町おこしできんだぜ的な、スポイルされた「グッゲンハイム・エフェクト」をバッサリいってるのも聞き所だった。「資本主義の支配」の「ルール」を分かった上で新しいアイコンをつくるべきです、という意見は頭に入れておくべきだなと思った。もちろん「サイズ・ダズ・マター」な話なのですぐ応用とはいかないけれど、現状批判のひとつとして有意義な講演会でした。