リノベーション

で、リフォームのはなし。前から気になっていた外資系広告代理店「TBWA HAKUHODO(クールなサイトデザインです)」の新しいオフィスについてKEN-PLATZが詳しい記事を書いてくれておりました。当該の記事はこちら

デザインはクラインダイサム・アーキテクト。上の画像は彼らのサイトから。
で、なんでこれがリフォームの話かというと、この写真は内装なのでわからないんですが、このオフィス、元ボウリング場なのです。言われてみれば広大なフロアにも柱などの邪魔なものがないのは元ボウリング場ならでは。ちなみに植栽は本物。

これが外見。左上にボウリングのピンが。

トイレのサインはもともとあったものではなく、新しくつけられたもの。遊び心だ。

TBWA HAKUHODOのオフィスに見られるような、少しでも広い面積を求められる商業建築に抗するかのようなオフィスデザインがひとつの流れをつくりつつあるように思います。内部はどこも似たようなモールデザインよりはオフィスデザインを見ていたほうが楽しいので、KEN-PLATZ内にある「オフィス・アイ」というページで最近の動向をチェックしております。

こうした必ずしも実用性一点張りでない新しい試みには、近代的均質空間の原理は使いつつも(ボウリング場だし)そこから脱却するような過渡期的な動き(と個人的には見たい)があるように思います。この「振れ戻し」の一因は間違いなく「いつでも・どこでも」というユビキタス環境にあるでしょう。ネットワーク環境の発展とともに「オフィス自体必要か」という極端な話も浮かび上がってきそうですが、対外的なコーポレート・アイデンティティの必要性や「ひざをつきあわせて話す」面白さを考えるとオフィスは残ると思います。むしろコピー室、喫煙室などの縁の下の力持ち的コミュニケーションスペースの持つ場の底力をどう解釈してオフィス全体へとフィードバックさせるかがキモでしょうか。なるべく楽しく働くということを可能にするオフィス作りを。