このふつか

ジャパンショップが終わった翌日の8日は朝から目黒。東京都庭園美術館の『建築の記憶』を見に行く。旧朝香宮邸をコンバージョンした美術館だそうで、シンプルな外装と内部のゴリゴリなアールデコとがコントラストになっているため、ハコの方に目が行ってしまう。すごーく緻密なガラス細工が出迎えてくれるエントランスは見物だし、大理石多いし、一室一室で照明が異なっているしで、よくもまあこれほど贅と業をこらしたものよと思う。ところで、一部の暖炉の柵の模様に海のモチーフが使われていたのだが、これはアールデコのなかでも珍しいのでは。ちょっとかわいかった。
で、かわいいといえばこれ。伊東忠太『北京城建築装飾』で展示されていたページのうち、「天井」「貫」の余白に動物とおぼしき落書きのようなものが描かれていたことだ。アーキテクチャーの意を吟じて我が造家学会の云々と言っている彼がこんなかわいらしい落書きを描いているというギャップは結構グッと来るんじゃないか(誰にだ)。とはいえ最近ようやく建築史的偉人としてよりもちょっと変わったおじさんとして彼が見えるようになった。

伊東忠太動物園

伊東忠太動物園

貴重な写真や最近の写真など豊富に展示されているが、個人的に一番面白かったのは「模型写真を撮影しているところを撮影している写真」だった。あそこに映っている模型はやけにかわいい。ちょっと間が抜けた感じもよし。
展覧会見終わり、目黒駅近くの「珈琲の店ドゥー」へ。30人入ったら身動きできなくなるくらいの狭い店内だが、エントランスからアルコーブになった出窓(ベイウィンドウ?)下まで続くソファーというかベンチみたいな椅子がとても調子いい。逆サイドにあるテーブル席も、壁面から飛び出た微妙な板がうまく肘置きになっている。不思議。サイフォンで淹れてくれるコーヒーも美味しかった。ちなみに場所はこのあたり。マックの下、ampmの左隣あたり。看板のフォントが特徴的。
で、15:00から6時間程かけてゆっくり帰宅。
そして今日は熱田神宮近くにて建設業経理事務士の試験。2時間かけてゆっくり解いたので大丈夫だと思う。それにしても試験会場になった名古屋工学院専門学校の三号館はなかなかすごい。エントランス入るとすぐに飛び込んでくる屋上までの吹き抜けを持つ(一応屋根はある)ホール。いやに小刻みなスキップフロア。そして3階の通路の一部が喫煙所になっているというところも面白かった。