D&AD展で見たアド


右側の訳

彼は両親に「とっととうせろ」と言った
彼は里親に「とっととうせろ」と言った
彼は14人のソーシャルワーカーに「とっととうせろ」と言った
彼は私たちに「とっととうせろ」と言った
でも私たちはそうしなかった
そして今もそうしてはいない

イギリスの慈善団体Barnardo'sによるアド。タイトルは「F**k off」(「とっととうせろ」)。広告代理店Bartle bogle hegartyによる製作。薬物乱用、身体障害、犯罪、メンタルヘルス性的虐待ドメスティックバイオレンス、困窮、ホームレスなどなど、子どもたちそれぞれの抱える問題が何であれ、決して諦めないというBarnardo'sのスタンスが明快になっています。右側テクストの最下段に置かれた「Believe in children」という彼らの理念がずしっとくる。
BBHによるBarnardo'sのアドはテクストを変え、写真を変えながら紙面を二分するフォーマットでもって複数のシリーズが製作されています。内容のレベルでは「障害」を持つ子どもをひとくくりにはしないこと、そして形式のレベルではシンプルな紙面構成によって強いメッセージを引き立たせること、によって効果的に啓発を促しているアド。