かみのけ

京都府庁がギャラリー化しておりますので、中庭の桜見に行くついでにちょっと立ち寄ってみてくださいな。

ちなみにそのイベントの名前は「ECHO TOUR09」というらしいのですが、その詳細情報は上にはった京都市のサイトの「4、内容」のところにあるので、下の方にツーッとスクロールさせてあげてください。29日までなので気になったらお早めに。いろいろなアーティストさんの作品が見られます。今回は個人的に一番グッと来た高橋涼子さんのかみのけアートの写真をどうぞ。

桜の写真もなかなかいいのがとれたんですよ
中に入ると「髪の毛を分けて下さい」的なお願い文と、ハサミと、箱が。抜け毛が多くなって来たから髪の毛を少し分けるくらいどうってことないね、と思いつつも、実際ハサミを入れようという気にはなかなかならない。「抜け毛はいいのに、髪を分け与えることには敬遠を覚える自分がいる。「募髪箱」というのんきなネーミングとは裏腹に、私に備わる気づきづらい志向をつまびらかにしてくれるなんと批判的な試みであろうか!」とフンフンしていると・・・

中庭に面するコリドーから柱ごしにみる桜の写真がね
燭台のうえに髪の毛ボールが!こわー。あ、ああ!なるほど!「募髪箱」ってほんとに制作に髪の毛がいるからしてたのか!なんだ!

日当りがよかったので中庭のイスに座ってるとぽかぽかして気持ちよかったです
ネックレスにも髪の毛。絡まっている髪の毛。きもいきもい。きもかっこいい。

あ、そうそう、御所にあるしだれ桜が一本満開になってました。そちらもチェックですよ。
シャンデリアにも髪の毛ボール。髪の毛が球状になっているとなんかかわいいんですが、球にせんとする力学をすり抜けぴょんぴょんとあほ毛が立ってるのがちょっと怖い。頭皮を離れた髪の毛は嫌われがちだ。風呂に浮く、ファミレスのハンバーグにのる、床屋の床に落ちる誰のかよくわからない髪は、別に害があるわけではないはずなのに、迫害されがちだ。そんな所属不明な髪の再利用アート(「再」ってのもなんか違うか)は、なんというか目線はちょっと優しげで、でもできたものはことごとく不気味で、そのいびつな感じにグッと来た。
その他にものすごく細かく髪を切って砂鉄絵みたくしてる作品もありましたが、それは僕も今度髭で挑戦してみようかなと思います。ちなみに各作品(髪の毛)を嗅いでみたんですが、においはしませんでした。シャンプーのにおいとかしたらより怖かったんだけどなー。