移動するシルエット

テストおわり。「人の移動と世界史」。世界史を「移動」の観点からとらえるというもの。ケーススタディーとして華僑・華人が挙げられていたが、なぜかクレオールの問題の方に目が行ってしまった。そうした重複する国籍の問題としてマレーシアのブミプトラ政策、インドネシアのプリブミ政策(どちらも土着民を優先する政策)が孕む、クレオールの志向性という問題は面白かった。つまり彼らは「何者であるのか」という点が現地の政府によって囲い込まれてしまうのである。この点に関しては日本も例外ではない。先輩が研究している「ふるさと」に関してもなにかつながる部分がありそうである。とりあえず『想像の共同体』は必読とのこと。

Bobby Caldwellの「風のシルエット」こと「What you won't do for love」を最近聴きたくなってそれ以降よく聴いている。

What You Won't Do for Love

What You Won't Do for Love

不思議な邦題は彼のデビューに関係する。FMのブラックミュージックチャンネルでヒットしたこの歌手が初めて人前に姿をあらわしたとき、観客は思わず息を呑んだ。彼は白人だったのだ。分化した白人/黒人マーケットへ一石投じることとなった彼の「売り出され方」、つまりジャケット写真に彼の「シルエット画」のみを選択したと言うことも含め、彼のエピソードはなかなか興味深かったりする。そしてその後彼がやたらヒップホップ圏内でサンプリングされてたりサラッとフレーズが引かれてたりするところも結構気になるのだ。