ディズニーランダゼイション
- 作者: 中川理
- 出版社/メーカー: 彰国社
- 発売日: 1996/02/01
- メディア: 単行本
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- 作者: R.ヴェンチューリ,石井和紘,伊藤公文
- 出版社/メーカー: 鹿島出版会
- 発売日: 1978/09/30
- メディア: 単行本
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中川はこうした〈ディズニーランダゼイション〉を倫理的に批判することはできないとし、実際批判はしていない。むしろモダニズムという教条化してしまったスタイルにたいして、ディズニーランドのようなテーマを持ち込むことで乗り越えようとした、一つの力動的運動態として評価している。ただ個人的に思うのは、やはりテーマや物語から引用した象徴的形態によって、全体を覆うというスタイルが結果的に教条化してしまった感は否めない。これはつまり以前ヴェンチューリに関するエントリでも触れたが、〈アヒル〉になってしまっているのだ。ただ注意しなければならないのは、〈ディズニーランダゼイション〉と〈アヒル〉は「結果的に」形態は似てしまったが別物であるということである。
この点に関して中川とヴェンチューリは同じ方角を向いている。ヴェンチューリが『ラスベガス』の数年前に公表した『建築の多様性と対立性』においてモダニズムの合言葉となったミースの「Less is more」をもじって「Less is bore」と批判した。
建築の多様性と対立性 (SD選書174) (SD選書 (174))
- 作者: R・ヴェンチューリ,伊藤公文
- 出版社/メーカー: 鹿島出版会
- 発売日: 1982/11/30
- メディア: 単行本
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