場所と空間

sakakibara19842006-10-22

今日近所でお祭りがやってたらしく、その一環で「落書き広場」というのがあった。なんてことない道路に白いテープを貼ってその中にみんなが絵を描き込んでいくのだ。別に共同体精神云々が言いたいわけではないのだが、このイベントの跡地をみんながよけて歩いているのが面白い。壁面に鳥居をペンキで書いたら立小便されなくなったという話もあわせて気になるところ。

ミースのゼミ発表はとりあえずパブリシティとメディアの流通、それと「空間性」の問題を取り出してみようと思う。物質性が生成していくという場面を考えていくと、やはりメディアによる解釈がその舞台を着々と整えているように感じる。メディアによる流通において「空間」という概念がどうあったのかを考えてみたい。端的にいって無視されていたわけであるが、ちょっとこのへん一筋縄ではいかなそう。

空間の生産 (社会学の思想)

空間の生産 (社会学の思想)

ルフェーブルは空間について70年考えたわけだが、彼曰く建築家などがコントロール可能だと考える抽象的空間(空間の表象)と生きられる空間(表象の空間)があってこれを混同してはいけないとのこと。ちょっとまだ読み込めてないのだが、こうした二元論への分節がすっぱりしすぎている感もある。ルフェーブルは後者の空間に可能性を見ているのだが、これを疎外論的な図式には持っていかない。事実後者の空間でさえスペクタクル化する(観光とか)イデオロギー的側面を持っているのである。要考察。