京都と神戸、雑感

今日は京都で藤森さんの講演会、そして夜からは研究室で鍋。

藤森さんといえば建築史家であり、一年に一つくらいのペースで実作も手がけていらっしゃる。15くらいあるその実作の中からいくつかのプロジェクトをスクリーンに映しながらそのときのお話をしていただいた。藤森さんがフロアの席に移動して喋り始めるとやけにアットホームな雰囲気になった。

構造の原理に関してはあまり多くを語られず、どちらかというと建設途中のエピソードをたくさん紹介していただいた。そしてそのエピソードは藤森さんの素材選択にまつわるものが多かったりする。杉を焼くとコストも安く耐久度も跳ね上がる。必ずしも均質ではない素材の表面になぜか不思議と惹かれるものがある。

Transmaterial: A Catalog of Materials That Redefine our Physical Environment

Transmaterial: A Catalog of Materials That Redefine our Physical Environment

こんなのもある。欲しかったので注文した。

講演会後はid:morohiro_sさんのの研究室にお邪魔する。

アーバン・フロッタージュ (住まい学大系)

アーバン・フロッタージュ (住まい学大系)

こんな本を紹介していただいた。マンホールの蓋、電柱、都市のあらゆる表面を紙と鉛筆で浮き上がらせていく。写真というメディアによって素材の表面をそのまま表象することができるようになったが、フロッタージュというこの地味な作業によって浮かび上がる表面は写真とはまた違った魅力がある。なぜだろうか、原理としてはそれほど遠くないだろうに、と非常に気になるのでこれも注文した。

そして研究室鍋、二時間ほど遅れていったので鍋はもう落ち着いていた。でも一回生から四回生までの学部生が全学年そろっていることに変化の予感なんかを感じつつおいしいお酒をいただいた。準備ご苦労様でした。

いろいろとありがたいことや思いがけない配慮に触れた日だった。嬉しかったけど恥ずかしいのが勝って、ヘンなタイミングで照れてしまっていた。