建築とジャーナリズム
「ウコンの力」飲んでてよかった。朝からやけにスッキリしていた。
建築雑誌について。
写真が公式には1839年に生まれたことは有名なことだが、建築雑誌も同時期に生まれていたらしい。具体的には1834年に『Architectural Magazine』がイギリスで登場し、建築分野における定期刊行物の端緒を切ることになる。ただ写真が掲載されるのは1880年代まで待たなければならない。
以下ちょっと脱線(?)
先日ベルニーニをやっている友人と話していたときに聴いていて面白かったのだが、ルネサンス時代には実作はあまり建てられていなかったらしい。となると理論書や図が大量に出回っていたということになる。印刷術との関連で考えてみると、ウィトルウィウス以来の建築書としてはアルベルティの『建築論』(1485ちなみに執筆はもっと早い)
- 作者: レオン・バティスタ・アルベルティ,相川浩
- 出版社/メーカー: 中央公論美術出版
- 発売日: 1998/11
- メディア: 単行本
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- 作者: アンドレア・パラディオ,桐敷真次郎
- 出版社/メーカー: 中央公論美術出版
- 発売日: 1997/01
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となると16世紀の銅板印刷の開発が大量消費用の紙や輸送の下地を伴うようになったことで、建築は実作としてのみならず、着想をそのまま絵にして提示することも可能になった。その際ポイントになるのはそれが対不特定多数となったことである。この延長上に18世紀のピラネージ、ルドゥー、ルクーが存在しているのだろう。例えばピラネージなんかは銅版画を観光客に売っていたりしていたらしい。時代的に考えるともしかしたらグランドツアーの土産物として好評だったりしたのかも。
このあたりは混沌とした図面という問題圏に取り組む際のポイントとなりそうだ。