爆発する空間
- 作者: 樋口謹一
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1988/03
- メディア: 単行本
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表象のシステムの内部におさまっていた空間がその枠を打ち破る、このモメントを彼らに見るというのが浅田論文の骨子だと思う。古典主義ともゴシック・バロックといった既存の建築言語から隔たった、どこか異様でさえある言語を生み出した彼らの試みが、その枠組みを内破させることとなったのである。
この日のエントリに写真を載せていたのだった→[ブログまでブログ:建築とジャーナリズム]
とてもすっきりとして読みやすい。のだけど思想的な側面のみを論じているので、メディアの話は出てこない。対照的に中谷さんの『セヴェラルネス』に収められているピラネージ論では彼がリトグラフを使用したことに突っ込んで論考が組み立てられている。ドローイングを刻んだ版に上から「加刻」するというプロセスがフロイトの「マジックメモ」とのアナロジーで語られたりしているのだ。このように、制作者がまさに作っている局面をどう示唆できるかというのも注意しながら書き直してみよう。