京都ぶらり

一昨日京都でレクチャーがあった後、そのまま帰らずに次の日を京都観光に当てた。龍安寺の石庭を見に行ってきた。なぜわざわざずっと市内にいたかというと、京都‐園部間の移動が面倒だったからだけでなく、修学旅行生の存在に怯えたからである。

ちなみに龍安寺のウェブサイトは抜群に作りこまれている。
http://www.ryoanji.jp/

朝八時すぎに三条から衣笠方面行きのバスに乗ったところ、着く頃には金閣寺行きの学生で混雑していた。龍安寺のほうはまだ人気が少なめだったので縁側に広々と座って石庭や方丈をのんびりと見て過ごした。方丈の間仕切りの鴨居(ふすまの上のレール部分)が天井まで続いていないのはなぜだろうか?すごい気になった。なんともユニヴァーサルスペースではないか。という具合にだらだら見ていると続々と学生や外国人が押しかけ、一時は縁側が全部学生服で埋め尽くされていた。

その後に行った三十三間堂も同じだった。長手側が妻側の10倍というなんともバロックな建物の回廊部に何百ものディストラクション・ガールズ&ボーイズがぞろぞろ歩くという景色は千手観音の海よりもスペクタクルであった。京都の歴史的建造物を訪ねるという経験の中には常に学生服を着た修学旅行生の存在が不可欠なものとしてついて回る。これは海外での歴史的建造物でも同じことだろう。ところがわれわれをそこへとかきたてる方の写真において彼らの存在はうまいことフレームアウトさせられているのである。ある建物を「純粋」に見るというそもそも不可解な行為を目指しての早朝行動だったのだが、途中からはむしろ彼らの挙動のほうに焦点が移ってきた。

途中一乗寺でデヴィド・チッパーフィールドの「TAKビル」を見ていこうと思ったのだが次回にまわすことにした。

デヴィド泣くんじゃないか。