住宅

月曜の建築計画は「住宅にとって何が重要か」レポートの提出締め切りでした。
細かい部分に目を向ければキリがないので、「驚き」の一語を膨らませて提出。ただ「驚き」というとたびたび「サプライズsurprise」なる語がマジックワードのようにもてはやされますが、この語に込められている(であろう)「建築家が住まい手を驚かせてやる」という傲慢さがちょっと鼻につきます(個人的なイメージです)。ということで、日常生活の各場面で住まい手がふと気づく「驚き」を「ワンダーwonder」と定義し、これを目指してみるべきではと述べてみました。この区分が英語のニュアンスを正しく反映しているかは分かりませんが。
開口部の取りかたや窓のあり方によって場所の見え方ががらりと変わることや、適切に材齢を反映してくれる素材(無垢の木材とか)が風合いを醸していく時間性もこの「驚き」にとっては重要な要素となります。住まい手は住宅に「驚き」なんて期待しちゃいないかもしれませんが、ふとそれに気づいたとき自らの住宅と自分との距離感をはかりなおさせるような「驚き」があってはじめて、「この家を永くもたせよう」という気になるんじゃなかろうかと思ったりするのです。さて次はどこだろうか、と。「100年住宅」がうまくいかない現状だからこその「驚き」、ということで。