自由設計モノ

角地に休憩できるような場所を設けよう、いっそ図書館を、という思惑(自由設計の仮テーマ)で商店街を見てきました。

二条駅近くのとある商店街。商店街や店舗が並ぶ通りを歩くときよく思います、休む場所がないなぁと。

商店街の道路境界線からセットバックして建物があると、物理的には離れているけど心持ちほかのお店とのつながりはさほど崩れていない、つかずはなれずな空間的「遊び」ができます(あでも商店街に限る必要ないですね)。グレーゾーンではありますが、ここにテーブルと椅子を持ってくると「テラス席」になります。

例えばここだと四辻の一角を某スーパーがしめています。セットバックした分のグレーゾーンは一転して「自転車置き場」に。こうした角地にある明るい店舗は度が過ぎると目が痛いですが、周辺の光源として一役かってます。

一本はいるとすごく暗い。かといって街灯を設置するというのはちょっと風情に欠けます。

商店街から出てみました。手前は辰野金吾長野宇平治の旧日本銀行京都支店。セットバックした基壇っぽい部分にはカフェができています。こうした「遊び」の部分と建物との関係性が角地建築にとっては重要になってきそう。グレーゾーンの意味をはじめからきっちり決めてしまうよりも、なんとなくそこに足が向かう何か、というようなグレーなかんじのままにしてみたいところ。それとスーパーの例でも見たように、角地の建物は道路に面した部分に開口部を持ってこれば街灯の代わりにもなりますね。