恋と建築と私

二時間で読了

恋する建築

恋する建築

ユーザーの目線まで近づいて設計する、ユーザーが恋するような空間をつくる、云々とひたすらキャッチーな物言いに惑わされがちだけど、中村さんはかなりピシャリと啖呵を切っている。この本をめぐる書評にはおそらく「建築の間口を広げる」とかなんとかの旨が必ず入ると踏んでいるわけだが、そんな大上段な見方の方をこそ返す刀で切ってるような(いつ刀を抜いたかわかんないけどさ)、全方位的啓蒙書みたいなもんじゃなかろうかなんて思ったりしている。
中村さんに同意できるできないはおいておいても、この本で表明されている彼のスタンスはおそらく現在の建築家のあり方に関わる指針みたいなものを考えさせてくれます。一回読んどいたほうがいいですよ。