今日のこと2

○アーキフォーラムに行った
昨日なんですが。17時からアーキフォーラムへ。講演は森田一弥さん。前回の石上さんの時の様子はこちら
スペインへ行く前の実作の話、スペインEMBTオフィスでの話、そして「マイノリティ・インターナショナル」の話。まず土壁をフィーチャーした国内での二作の説明後、スペインで見つけた業の紹介へ。

  1. エスグラフィアド:厚めに塗った壁面を削って絵を描く
  2. タデラクト:水硬性漆喰による耐水性のある仕上げ
  3. カタロニア・ボールド:型枠ナシでつくられたボールド(ドーム)

森田氏の述べる「マイノリティ・インターナショナル」とは、どこでも同じように使うことのできる近代的素材(鉄とかガラスとか)という「マジョリティ・インターナショナル」の対立軸として考えられています。どこでも使えるわけではないけど、世界中のどこかしらで(水平的)あるいは時間を前後して(垂直的)ぽつぽつと使われるような素材や技術があるのではないか、そしてそれが「土壁」だったり「カタロニア・ボールド」ではないか。スペインでの解体作業中、壁面の中に葦(?)を編んだものを見つけたとき、土壁と同じ作り方だと感動したとのお話が印象的でした。
ガウディ、ガスタビーノ、キャンデラ、トロハら、スペインから世界各国に飛んでシェル構造を巧みに造形へと取り入れた人々の根元に「カタロニア・ボールド」があったのではないか、というお話はなかなか面白かった。ローカルだけどグローバルかもしれない。ここで当たり前の技術が、どこか別のところで必要とされるかもしれない。こうした「マイノリティ・インターナショナル」という考え方は、局地的な狭い発想を超えていく、ひとつの社会性を思考するための契機になるかもしれません。


○おまけ

EMBT(エンリク・ミラージュス&ベネデッタ・タリアブエ)オフィスの一日

  • 10:00 出社(でも会社にいるのは2、3人)
  • 11:00 スタッフが集まりだすのでカフェに移動して朝ゴハン
  • 12:00 仕事
  • 14:00 お昼ゴハン(みんな一回帰る)
  • 16:00 仕事
  • 20:00 帰宅
  • 21:00 晩ゴハン(ゆっくりと)

前にスペインへ行ったときのこと。日曜日になると町中で開いている店が一軒もなくなり町全体が「やすみだわー」というポヤーンとした雰囲気になるのがちょっと心地よかったのだけど、もしかしたらスペイン(バルセロナ)は基本毎日そんなかんじなのかもしれない。さすがにそれはないか。
あ、それと故Enric Mirallesの「Miralles」の日本語読みはミラーレスなのかミラーリェスなのかミラーイェスなのかミラージュスなのかミラージェスなのか、あるいはまったく別なのか。