Nagoya design do!

昨夜提出したコンペのこと。テーマは食。デザインしたのは雨漏りを受ける穴のあいたテーブルと椅子(というかベンチ)で、イメージとしてはそれぞれの天板を支える足の一本を肥大化させて中をくりぬいたようなかんじ。ただ提案したのはそういう状況、というかひとつのシーンです。
考えてみると雨漏りのときには大抵バケツかなにかをその落下点において、近くの家具をそこから遠ざけてしまったりするのだけど、その状況って空間が雨漏りに「浸食」されているように見えるのではないか、というのが着想源。バケツのかわりにテーブルとベンチをその落下点においたところで雨漏りの浸食は止まない(結局その配置は雨漏りよって決まるので)のだけど、雨が漏るあちら/わたしたちがいるこちら、という二分をうちけすことを目論んでみた。食と聞いたとき「わたしたちの」食ととらえがちだったのでまずそれをやめて、「わたしたちではないなにものか」(食ってつねにこれに関わるものだし)への気づきのための、それこそお膳立てとしてテーブルとベンチをデザインしてみました。
建築を学ぶものとして雨漏りをそのままにしておくなんてけしからん、という話ですが、雨風を防ぐものこそ家だとすると、その家という大前提を「雨漏り」という形で崩しているようにもみえる自然環境にちょっと面白みを感じたというのが正直なところ。雨漏り好きな人も世界中を見渡せばきっといるだろうし、というのが言い訳です。