とものうら2

鞆の浦のつづき。埋め立て架橋問題のこと。福山市のサイトからとべる以下のサイトを参照して。

まずは埋め立てる&橋を架けることで改善される、とされていること。

  1. 交通が円滑になるよ
  2. 観光客用の駐車場ができるよ
  3. 旅客船埠頭ができるよ
  4. 漁業活動や鯛網観光が見込めるよ

3)4)はちょっとよくわからん。とりわけターゲットがわからん。2)はおそらく1)に付随するものとしてとらえてかまわないだろうから交通問題に絞ってみる。1)についてのポイントとしてはこんなところだと言えるだろうか。

  • 幹線道路をつくって大型車両(観光バスとか)が循環できるようにしたい
  • 鞆中心地の道幅が狭く渋滞がひどいのをなんとかしたい


22号線からの道は47号線への接合点あたりで確かにぐっと狭くなる。

GoogleMapで見るとこんな感じ。右のマーカーが写真とった場所。左のは常夜燈。

かなり細い道はこれくらいの幅員。ただこの狭さが交通速度に対する抑制になっている、という点は見逃されるべきではないと思う。

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さて、現在埋め立て架橋案以外にも、埋め立て埋め立てトンネル案、山岳トンネル案が一応提案されている。比較するとこうなるらしい。

  • 埋め立て架橋案:約10年55億
  • 埋め立て埋め立てトンネル案:約15年170億
  • トンネル案:約5年50億

埋め立て問題が画策されたのが1983年。下2つのトンネル案は1990年に提言されている。冒頭のサイトにある「事業によって期待される効果」を見てみると、いかに埋め立て架橋案が優れ山岳トンネル案が片手落ちかが記されている。この書き方は気になる。しかも「住民の意見」の母数があまりにも少なすぎる(100件以下)のも気になる。

「絶対的多数」らしい、「住民」による早く埋め立てれ、の声。

埋め立てるな、の声。

前者は左のマーカーの位置に。後者は右の位置。左の位置は松永駅方面から続くバイパスが細い道に接合する部分。確かにここに住む人たち、とりわけ22号線を車で通りたい人たち、の「民意」として「埋め立て賛成」は妥当に思える絶妙なポジショニングだ。ちなみに右の常夜燈近辺は埋め立て予定地からはずされている。市としてはおそらくこれをもって「保存」を謳うつもりだろう。物理的に残ってさえいれば「保存」という構図が見える。
この考え方に欠落しているのは「景観」を保存するという視点である。