岐阜川原町屋

岐阜公園に程近い岐阜県玉井町には町屋群が残っております。

そのほとんどが住宅なので見学は難しいのですが、ここ川原町屋さんは雑貨屋兼喫茶店なので見学しない手はありません。ウェブサイトはこちら


向こうでもらったパンフレット。文字が読めないのでフォローしますと、左側が一枚目の写真側の正面です。右は一番最後の写真にうつる門となります。左半分は町屋、そして右半分(真ん中の赤い○、これ番傘なんですが、より右)は蔵。そのさらに右では傘を立てた屋外スペースがあります。町屋の間取りを見ると上下で分かれているのがわかりますが、下は土間。カウンターがきているところはもっとせまいですが、基本的に幅が1300くらいあります(その下に600くらいの物販スペースがきています)。もともと紙を作るところだったようで、運搬のトロッコが蔵まで移動できるよう土間部分にレールがひかれていたとかいないとか。

そしてこれが土間部分の吹き抜け。トップライトが綺麗。開放感あります。

土間部分から蔵のほうを見たところ。

土間から一段上がったところに畳敷きの室があります(上の間取り絵で見ると上方)。先ほどの吹き抜けと対照的に天井高は2050。欄間の下は1750。今では建てられないくらい低いですが、これが意外に心地よい。そういえばこの前のウィーン工科大の方々も大柄の人が多かったのに「この天井高は結構いいね」と、京町屋を改修したご飯屋さんで話してくれました。なお二階への階段はタンス兼用。その名もタンス階段。踏面250、けあげ290、角度はほぼ60度くらいというハードコアな階段です。約1820で2100から2200上げます。

上の写真の窓からチラと見えたこちらは中庭。

使用するのにつくばう必要がある高さの「つくばい」。あるいは単に「手水鉢」(ちょうずばち、と読みます)。

縁側。750突き出てます。庇はもっと出てるのでこの幅でも十分ゆったりできます。テーブルのサイズがかなり小さいのは物理的にこれしか置けないというだけじゃなくて、この空間のスケール感をコントロールするためかも知れない。ということでいい働きの小物たち。

障子越しに特徴的な大きく丸い照明が。なお右の木は屋根を貫いているのではないか、と思われる方もいらっしゃると思いますが・・・

しっかり貫いております。大正解。

あ、あれこれどこのトップライトだっけな・・・ここから下の写真は一番下から逆方向に見ていくといいですよ。

蔵正面へと続く細道。幅約750。歩いていくにつれ細くなっておりますが、一番向こうはさらに細いです。ぴたっとはまりたくなる細さ。

先にちょっと触れましたが、蔵の後ろでは傘が立てられ景色のいい喫茶スペースを提供しているはずなのですが、当日はいかんせん雨でして、傘は立っておりませんでした。狭いのだけど心地よい風景です。

こちらが裏門。

後ろから見た蔵の裏側。