鉄骨工場見学

鉄骨立て方を間近に控えた先生にご無理を聞いてもらい、鉄骨工場で製品検査見学させていただきました。場所は長岡。
流れとしてはこんな感じだった。

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  1. 製鉄所の方のご挨拶
  2. 行程写真、ミルシート等書類確認
  3. 製品検査
    1. 超音波探傷検査
    2. 寸法精度検査
  4. 質疑及び議事録作成
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検査する鉄骨はすでに組み立てられて工場に置かれています。ということで、それが出来上がるまでの工程を逐一写真でトレースしたものが「行程写真」としてファイリングされております。そして「ミルシート」というのは鋼材の材質を証明する書類のこと。
Wikipedia:ミルシート
お待ちかねの製品検査では二つの検査を行います。「超音波探傷検査」というのは、鉄骨表面からは見えない傷を超音波を使って探すこと。第三者機関の方が検査され、わざわざ解説までしてくださいました。さらに詳しいことはこちらのページがカバーしてくれていそうな気がします。

超音波探傷試験について

超音波は可聴音波と同様に、気体や液体、固体中を振動で伝搬するものであるが、光のように指向性が鋭く、直進した超音波は異なった物体又は空隙との境界面や内部に含まれている異質物やキズで反射する性質をもっている。

これによって、イ)どんな形状の傷が、ロ)どのくらいの位置にあるか、がわかるそうです。大体20ミリくらいの傷があるとやり直しになるようですが、今回はサクサクとクリア。つぎの「寸法精度検査」というのは実物がどれくらいの精度でできているのかを検査することです。シンプルにメジャーで測定。
と、このような過程で製品検査が進みました。いろいろと質問させていただいたので所要時間は大体1時間くらい。最後の質疑では最近の鋼材価格状況とそのからくりやよく使用されるのはどの種類か、といったお話を聞かせていただきました。座学で教科書を眺めているだけだと実感がわかない鋼材も、実際の大きさを備えた物としてみるとやはり迫力が出てきますし、社会的状況がその値段を高騰させたり下落させたりしながらまさにこの鋼材が取引されているということを実感できたのが何よりの収穫でした。