インフォグラフィック


前回ブルースマウの仕事について考えていたことは、インフォグラフィックという概念に割りと近いのではないかと思い当たる。さっくりといえば情報を視覚的に表現したものと定義できるようだけれど、それによってものを見る視座を変化させることだったりもするのではないか、と。つまりデータをわかりやすく図示する、ということとは必ずしも一致しないということである。



ブルース・マウ・デザインのサイトから



牛若丸出版(松田行正氏)のサイトから



TUBE GRAPHICSのサイトから

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以上はあくまで参照。以下はなぜこうした試みに興味があるのかについて。


リサーチや分析に重点が置かれるようになった昨今の建築界ではあるけれど、そのアウトプットにどれだけ意識的かと問われるととたんに返答は曖昧なものになるのではないだろうか。リサーチ、分析、というスローガンに対して感覚的に反応してやり過ごしてしまっているとしたら、その状況はなんだかもったいない。というのもこれだけのことを調べたよ、ということがひとつの建物に収斂していくとしても、部外者にとってそれを直接そのモノから知ることはかなり困難であって、ノウハウや知識としてアーカイブ化されるべきコンテンツとしてのデータがスルーされているように感じてしまうからだ。ならばそれらをアウトプットする方途、とりわけその表現方法を探ることにも一定の価値はあるのではないだろうか。ということを考えている。