エアアロマ

デザインと香りで総合的な空間をつくる、とのこと。

以前探索してきた建材ショーでもブースが出ていたアットアロマ社による「air aroma」のこと。『商店建築』2008年7月号の香り特集で名前が出ていたのでちょっとメモ。

前口上は鹿島茂氏の「香りの持つ魔力」。視覚優位の近代文明に抑圧されてきた嗅覚の復権云々という話。

アットアロマ社の販売するディフューザー(香りを発散する道具のこと)は8色展開。デザインもシンプルだしなかなかにキュート。ただもっと目立たなくしたい人にはそれ相応のディフューザーも取り揃えているらしい。
考えてみればある空間を体験したときの、その場所のにおいというのは結構重要な役割を担っている。ある記憶はその場所のにおいを契機としてふとしたときに蘇ってきたりもするし、かなり微細なにおいの違いも僕たちはさらっと嗅ぎ分けていたりする。そういう意味では空間に香りを要素として取り入れることは、ユーザーの体験にちょっとだけ介入できたりするのかもしれない。似たような壁紙からはきっと似たような匂いしかでてこないだろうし、芳香剤のバリエーションと同じだけしか香りの違いがないわけじゃ決してないと思う。たとえばこの香りはこの会社というように、CIの一環としても香りの有効性が利用されたら面白いんじゃなかろうか。