クワイアリー・クルーズ

今企画に携わってるレクチャーの宣伝です。
「現代文化レクチャー Query Cruise」

テーマ「マックスバリュー」
講師:五十嵐太郎氏(建築学) 南後由和氏(社会学) 佐藤守弘氏(芸術学) 大屋雄裕氏(法哲学)
実施時期:08年11月から09年3月
日時:平日20:00〜22:00 土曜、日曜14:00〜16:00(やや例外ありです)
場所:RAD room(京都市中京区河原町三条恵比須町531-13)
定員:20名
申込締切:10月20日
受講費:1回3,000円(学生2.700円)
    5回通し14.000円(学生12.000円)
    2講座目から10,000円(通しのみ)

各回定員20名とさせていただきます。ただし、5回通しでご希望の方優先とさせて頂きますのでご了承ください。
(プログラムは5回連続受講を前提としています。継続して受講して頂く事でより深い理解と講師との交流を
実現できると考えております。そのためRADとしては5回通しでの受講をお進めします。)
主催:RAD(http://query.rad-rad-rad.com/index.html)
協力:Mediashop(http://www.media-shop.co.jp/index.html)

詳細はウェブサイトでどうぞ。いろいろな分野から4人の先生方にそれぞれおひとつずつ講座を持っていただき、各5回の連続レクチャーを開催します。講座毎(5コマごと)でのお申し込みになりますので若干値段は高めになりますが、少人数制なのでカジュアルで且つ濃い、インタラクティヴな時間が過ごせますよ。しかもちょっとディスカウントありです。普段はケンチクケンチクしたブログですが今回のレクチャーはテーマを建築に限っておりませんので、少しでも興味を持たれた方はぜひご参加ください。
ちなみにこちらが前口上です(カジュアル版)
きっとみんな気にはなっているけれど、誰もあまり口にしない「価値」についてしっかり考えてみようという試み。

僕たちはいつも何らかの価値に左右されながら生きている。
「何気なく好き」だったり、「生理的に無理」だったり、どこか説明のつかない価値観を個人的に持っている一方で、代償と見返りとの緻密なケイサンを踏まえたうえで「空気を読んだ」価値判断をそつなくこなしていたりもする。でもそもそも価値ってなんだろう。価値、あるいはバリュー。何か選択を迫られたとき僕たちは「あれ」ではなく「これ」を選ぶ理由として、「これ」の価値のことを考えたりする。たとえばスーパーで晩御飯を選んでいるときだってそうだろう。
他方で僕たちの外へと目を向ければ、ある人々にとってあたりまえのものとされている価値がそのほかの人たちにとっては理解しがたいものとしてあったり、実体から離れたバリューが一人歩きしているような現状だってある。建物の保存問題やバブルなんかを思い描いてみてほしい。僕らは長い時間をかけてつくられた価値に取り囲まれながら、他方でネームバリューなる儚げなものを日常的なものとしてとらえていたりするはずだ。それらの価値を何が担保しているんだろうか。僕にとっての価値は、ときに誰かにとっての代償になったりする。僕にとっての価値、僕たちにとっての価値、誰かにとっての価値、みんなにとっての価値、こうしたさまざまな価値はいったいどこで交わるんだろう。そもそもそれらは交わり得るものなんだろうか。
こうした多様にある価値のなかで「最大」の価値―マックスバリュー―を僕たちはどう考え、どのように付き合っていったらいいんだろうか。
今回のクルーズは、こんな問いをそのスタート地点にしてみようと思う。