キヤノンと鹿島と大分と

何があったかというと、

  1. キヤノンの工場建設を舞台にして鹿島が裏金をつくった
  2. 鹿島の孫受けに出した外注工事がどうも架空らしい
  3. その架空外注工事を請け負った会社の後ろに大阪のコンサル会社社長(61)の影がある

ということ。記事の締めには「キヤノン広報部は「当社が発注した工事で、不正な裏金工作が横行していたことは大変迷惑であり、非常に憤っている」としている。」とあるのだけど、気になるのがキヤノンの立場。asahi.comが書くように「被害者」なのか、ということ。コチラにあったリンク先にズームイン。

この記事はいわばこの構図をキヤノン側から見たもの。

  1. 大分県土地開発公社」(広瀬知事)から、本来「競争入札」されるべき物件を次々と鹿島がゲット
  2. キヤノン」(御手洗会長)が「鹿島指名」を公社に文書で要請
  3. その裏には大分のコンサル会社「大光」大賀社長の「口利き」が(これまでにも結構)あったらしい
  4. 設計変更を理由に約11億円も契約金額が上回る

鹿島の裏金は大賀氏に対する「ありがとね」の気持ち、ということになろうか。

その11億上回った約80億の契約金額がasahi.comに掲載されている図表左2つ部分に対応。上リンクは大分のコンサル会社「大光」(大賀社長)の社長が裏金の一部を受け取った疑いが強いよ、というニュース。なおこの事件をめぐって二人のコンサル会社社長が出てくるので注意したい。61歳のほうが大阪、65歳のほうが大分。ここでの「コンサル会社社長(65)」というのが大賀氏。となると冒頭のリンクにあった「大阪のコンサル会社社長(61)」はなんなんだろ。

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鈴木宗男の時代から続くコンサル絡みのダーティな事件によって、コンサルタント会社のイメージが不当にフィックスされているように思う。正直そういうのが業務とさえ思われていそうだ。前々からコンサルの業務が気になるのは、こうしたカギ括弧つきのコンサルではない、コンサルタントというものの可能性を正しくはかりたいと思っているから、なのだけど、今回の一件で取りざたされている「大光」の仕事はおろか、ウェブサイトすら見つけられなかった。ほんとになにしてんだろ。
ちなみに「史跡、名勝又は天然記念物の保護又は管理のために必要な土地」を「取得、造成その他の管理及び処分」したりするのも「大分県土地開発公社」。なんか忙しくてそんな暇なさそうだけど。ユーモアはさておいても、「組織図」を見て一体どこが「公社の概要」のどれを担当しているのかすらよくわからない。ウェブサイトにあしらわれたリスの意味を詳しく知りたい。そしてファビコンいじる暇があったらコンテンツをもっとしっかりしてほしい。