Volume#12 An Awakening in Dubai

ドバイでの目覚め
オレ・ボウマン

何年もの間、君は死んでいたと思われていた。植物人間になり、生命維持システムに頼っていた君は。夢遊病者のように意味のない言葉をつぶやき、そこにはない何かをみつめている君。

いかなる刺激にも反応せず、医者も君をどう回復させたものか分からない。彼らは君を外に連れ出す。新鮮な空気が手助けしてくれるかも知れないからだ。彼らはショック治療を試みる。そして、ついに、彼らは君のための場所を見つけるのだ。その空気は本当に新鮮なわけじゃないが、その場所は確かに衝撃的なものだ。

目が覚めたとき、君はなにものも自分がかつて知っていた通りにはないことを知る。事物は見慣れたものだが、それに沿ってこれらが稼動するシステムは全然異なっている。しかし、君はその違いを少しずつ学習していく。できる限り君の時間を生産的なものにするため、私たちはガイドを与えていたのだ。

市場からモールへの道を、小道からスキードームへの道を、砂漠からゴルフコースへの道を、豪邸から摩天楼への道を見つけたのち、君はこの奇妙な世界でのさらなるナビゲーションを貪欲に獲得するだろう。そのときガイドはもう十分ではない。君にはアトラスが必要だろう。

君はパターンを見始め、諸関係を理解し、そして諸関連を楽しみ始める。土地の使用と創造における新しく奇妙なエネルギーを示す地域へと自らをリセットすることで、覚醒は続く。君は追いついていくのに段々つらくなってくるだろう。そこで私たちはマッピングを手伝ってやる。

それから君を取り巻く新たなリアリティーへ深い理解を得るやいなや、君はついに再び介入することへの新たな関心を感じるのだ。

完全なる目覚め。あらゆる社会との関連性とインスピレーションとを失ったデザイナーの昏睡は、終わった。再び精力を与えられ、君は動きたがっている。差をつけるために。君は自分が来た世界を振り返りながら、まったく新しい仕事と冒険を見る。私たちは君のためにそれらをリストアップし始めた。デザインのためのアジェンダを。

そしてこれがそれだ。ガイド、アトラス、アジェンダ…これがアル・マナクーだ。

そしてこれがAl Manakhの書誌情報だ。

Al Manakh: v. 12

Al Manakh: v. 12

4月はドタドタしていて結局READTANKが開けなかった。リベンジというわけではないが4月分の会は5月2日(土)にやります。詳細は近日中にRADウェブにアップします。その景気付けとしてひとりREADTANKを開催した結果がこの「ドバイでの目覚め」の訳だ。リアル・タブラ・ラサ、ドバイ。ザ・ガルフについてのリサーチ特集がヴォリューム12巻であり、それがつまりペルシャ湾(The Gulf)を扱うアル・マナクーだ。