ヒーリン・フィーリン四条大宮店

八月七日、
朝からMKK関連テキスト。とにかく放り込んでみる、というスタンス。夕方sin-biにスピーカーを借りに行き、そのまま佐藤さん慰労会「お前の家は俺の家!」会場へスピーカーを置きに行く。一旦帰り再度テキスト作りをしてから慰労会。持ち寄り制だと言うのでいいちこを持っていった。会場はUさんの事務所ビルの最上階で、スペースの半分にビニールシートを敷いたもの。外にはベランダがあって五条くんだりからの景色が一望のもとにある。8階建てはここでは高い。鶴清を見下ろす。鶴清は三階建て。三階建ての木造。
佐藤さんのお話はこれまでの仕事をいくつかスライド(日記)で見せていく、という形式。とある町の道端にスペースをつくって数日間続く宴会を企画したこと、そこで参加者ひとりひとりに何かをさせたこと、度が過ぎたその中の誰かが逮捕されたこと、それも演目だと思ってみんな笑ってみていたこと。佐藤さんはラディカルで、ハイセンスの持ち主だ。いま佐藤さんが聞き取りとその記録に生活の多くを費やしているのは、その方が建物よりもあとに残るからだと言っていた。こういうところもラディカル。そしてみんながそのラディカルさにしっかりと巻き込まれているところがニクい。講演後インタビューされた感想を言う機会に恵まれたので、ありがとうございますと言った。いいちこが誰にも飲まれなかったのが残念。

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八月七日、
ヒーリン・フィーリン四条大宮店。きれい。ほんとうにきれい。ヒーリン・フィーリンは京都発のネットカフェを謳うだけあって一歩一歩着実に店舗数を増やしつつある。ここの特徴はコンセプトがしっかりしているというところ。レディースエリアがあり、パウダールームもあり、トイレも綺麗で広い。シャワーも200円かかるがこぎれいにされている。それとあれ、ドリンクバーがすごい。瓶詰めにされた紅茶葉(しかも種類が多い)を適量とってプレスで淹れることができたり、野菜ジュースが数種類もあったり、アイスクリームが半永久的に食べられたり、もちろんホットドリンク、ジュースも多く取り揃えられていたりする。逆にもう飲まないでいいかとすら思う。こんなヒーリン・フィーリン(略してヒリフィリと言う)四条大宮店、女性誌のバリエーションがとにかくすごいことを考えても、女性客へのもてなしを強く押し出している感が強い。多分コンセプトというのもそのあたりだろう。店舗内の光量もいい按配。暗すぎず、明るすぎない。
今回は久々のフラットシートを選択。ここではボックス席という括りでリクライニング、ビジネス、マッサージ、フラット、が選べるようになっている。つまりこれらは料金が同じ、ということ。リクライニング、フラット、マッサージは個室でも1800×1200あるのでかなりゆったりめ。畳一帖より大きいくらい。ちなみにビジネス席は1200×1200。狭いけど物を置くための板が二方に巡らされているので作業にはちょうどよい。どこにでも手が届くスケール。ちなみに気になるペアシートは大体1600×1600で、実は奥行きだけ見ると個室の方が深い。個室の広さには関係ないが、店内には通信教育プログラムが置いてあり、資格もとれるよ、とあった。ネットカフェで資格がとれるそうだ。すんドめを読む。

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ダイビルエントランスホールの吹き抜け。電球をここまで華麗にフィーチャーするなんてうっとりだ。
八月八日、
朝から大阪。製図講習は4階で、喫煙可能な休憩室は6階。あいつは?接待接待。この時間から?うん。のしあがるらしいね。はは。あの部長の下じゃダメだわ。といまいない誰かを評してサラリーマン。今日はひとけまばら。新大阪駅前ではフリーマーケット。帰り、JRのホームが浴衣の人で溢れている。淀川で花火。

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八月八日、
京都。あじびるの前にロケバス。展覧会で宙ぶらりんになっていた久々のopenlab.はフランス帰りの三木さんによる報告会。リール、アムステルダムの美観がどんなシステムで保たれているのか、をのぞいてきました、というはなし。面白かったのは、フランスの複雑な制度的建築家ヒエラルキーと、アムステルダムの美観委員会に多用される「タイポロジー」という考え方。古い建物に手を加えられる建築家、の上にいる国家建築家、のまた上にもうひとつ。特別な地区では建物単体で明確な評価付けがなされていて、一定の基準を超えると国家建築家にしか手が出せないようになっている。これを誰がどういう基準で決めているのか、は三木さんもこれから調べていくところだそう。以上フランス。一方のアムステルダムでは美観地区に建てられる建物が事前に審議され、その議論の中で「タイポロジー」に則っている/いないにウェイトが置かれていたとのこと。
それがなにか、を明確にするよりも、この場に集まった人たちの間でそれはどういうことなんだろうと推測しながら意見を交わすことができたのがよかった。「タイポロジーに則る」とは、ある一定の慣習やこれまでの類例なおかつその場所の構成から外れていない、というところ。かな。そうかも。うーん、どうかね。などなど。その後はみんなでご飯を食べに池田屋。再現された大階段はわずかながら振ってある。この角度はなんだろうか。その後MMK関連テキスト作成。