ローツマ『リサーチ・フォー・リサーチ』
建築史のなかではこれまで取り立てて着目されずに来た、にもかかわらず現在(あるいは当時?)ひとつの流行現象ともなっている「リサーチ」なる観点からいわゆる近代が対面していた諸問題を概観し、のみならず現代的な(「第二の近代性」の)リサーチやそれが照らす現在の諸問題とを比較するような研究によって社会に対する、あるいは既存の歴史に対するまた別の視座が提供できるのでは、と示唆するバート・ローツマの序文からはじまる一冊。ローツマ編『Research for Research』。それぞれの章に一組ずつあてられており、個別の著者が担当している。
目次
- 6 導入
- Bart Lootsma
- 11 オットー・ノイラート―アイソタイプ
- Patrick Decaix, Cornelia Repeker
- 51 ブルーノ・タウト―夢想家
- Arman Akdogan, Ester Giani
- 97 ル・コルビュジエ―隠された都市
- Charles Bessard, Nophadon Chatpattanaphong
- 135 モワゼイ・ギンズバーグ― コミュニズム世界の赤い都市
- Pitupong Chaowakul, Maria Katsika
- 169 ルードヴィッヒ・ヒルベルザイマー―ラディカル・アーバニズム
- Diego Barajas, Marisol Rivas Velazquez
- 207 ヴァン・エーステレンとヴァン・ロウハイゼン―都市計画の補完的双子
- Bas Princen, Nanne de Ru
- 259 丹下健三―30キロのメガストラクチャー
- Zhaohui Wu, Rintaro Yabe
- 293 アーキズーム―超疎外
- Rossana Atena, Polona Filipic
- 333 参考文献
- 339 バイオグラフィー
序文本文はこちらを参照のこと。
それを日本語にしてみたので、その文章が以下。