Liam Young展


4月8日から行う予定だった第七回「rep- radlab. exhibition project」のLiam Young of Tomorrows Thoughts Today展「Specimens of Unnatural History」をしばらく延期することに。保険がおりない、外務省が渡航を控えろと言う、周りが正気の沙汰じゃないと言う、etc、によってリアム本人が日本へ来づらい状態となっているため。



いつになるかはまだ目処がついていません


リアムの特徴は「ちょっと変わっているがためにあまり評価されていないアーバニズムや建築の可能性を追求している」というところにある。あるはず。実際、彼が主宰するTomorrows Thoughts Today(TTT)のテーマもそういう旨を伝えている。とはいえ、イロモノというだけじゃない。と思う。知らないだけでそうなのかも。ちなみに今回の展示は「プロダクツ」がメインになっている。その、畸形だったりサイボーグ化された「生き物」を提示することによって、それを生み出すことになった環境へと思いを至らせてもらう。これが今回のねらい。


「未来の環境をどう構築するのか」ということがアーバニズムや建築で問われているのだとしたら、彼の場合はむしろ逆を行く。つまり、それが生み出すかもしれないものを提示することによって、「未来の環境がいかなるものか」を示そうとする。それは「構築する」とか「計画する」とか、その影に隠れている「コントロールする」という考え方には、多分、結びつきづらい。言ってしまえば、単なる思考実験だとも言える。でも、その戯画的な画の向こうに僕らを取り巻くものの「なまなましさ」が見えるかもしれない。それを単なるイマジネーションとして片付けられるのか、ということをいま考えたい。


そういう意味でこれは空間から考えてもらう展示をしたいなと思っていて、だからプロダクツだけを見てもそれほど魅力はないかもしれないなとも思っている。リアム本人と一緒に、どう置くか、周りをどうするか、という一番大切な部分を考えられる日がなるべく早く来ることを。