Volume第2号序―後半

Ole Bouman「Doing Nothing is almost all right」後半。

イデアをただ記すだけの建築家なんてほとんどいない。重要なことはマキシマルな宇宙を仮定することだ。それはうまくいくに違いない、それも完全にうまくいく。でも問いは開かれたままだし、小さいな溝も埋められないままだ。建築は完全なる作り変えを好む。微妙にひと触れするよりも、現実感に触れ直すことを好む。建築は常に戦略を練りたがるわけだ。たとえ戦術のほうが明らかによりよい選択だとしても。

「建築よ、自らを越えろ」というのはボリューム第一号のモットーだった。私たちは建築的知識が適用される新たな領域をいくつか描写した。建物を越えて。アムステルダムではこの号はオランダで最初の宇宙飛行士であり、1985年にチャレンジャー号で宇宙旅行をした、オランダが世界に誇るウッボー・オックルズによって文字通り打ち上げられた。彼は後にこう言った。「惑星に行く」ことは偉大なる企てであり信じられない経験なのだが、空間の究極的な自由と無限さを察知したり理解したりするためには、少なくともどこかに参照点が必要だ、と。数学、医学、文学、ヴィジュアル・アーツ、衛星技術、、、これらの領域もまた膨大な量と極めて小さな量との間でどちらをとるか選択をせまられる。そこでもまた、私たちは力への意志、理解への意志、美への意志、社会奉仕への意志と、破壊への意志との間にある違いを見る。物事をなすことは程度の問題なのだ。だからこそこの号がある。本号は、建築的な意志の分析、そしてその正しい用量を決定する方法を考察していく。

ちなみにこれはウェブサイト版。雑誌版では以下の箇所が抜けている。

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アムステルダムではこの号はオランダで最初の宇宙飛行士であり、1985年にチャレンジャー号で宇宙旅行をした、オランダが世界に誇るウッボー・オックルズによって文字通り打ち上げられた。彼は後にこう言った。「惑星に行く」ことは偉大なる企てであり信じられない経験なのだが、空間の究極的な自由と無限さを察知したり理解したりするためには、少なくともどこかに参照点が必要だ、と。

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