READTANK Volume#14 unsolicited architectureレジメ1
「建設から自由な建築」のためにオレ・ボウマンOle Bowmanらが立ち上げた「Office for Unsolicited Architecture(OUA)」によって提案され、Volume14号で集中的に紹介されている「unsolicited architecture」という概念がある。直訳すると「求められていない建築(迷惑メールはunsolicited e-mailだそうなので、「迷惑建築」とも言えるか?)」というようなことになるだろうか。
Volume14号序文エージェン・オースターマンAjen Oosterman「a profession apart」(訳こちら)と、ボウマンによる「Unsolicited, or: The New Autonomy of Architecture」(訳こちら)とからそれがどういうもので、どんな状況から生まれ、何を言っているのかなどを考えてみる、ためのレジメを少々。
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Q:unsolicited architectureとは何か?
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A:「Unsolicited Architecture」とは建設に固執しない建築である。「作り方」としては以下の五項が挙げられる。
- あたらしい領域を見つけること
- クライアント、敷地、予算そしてプログラムを避けること
- 建築物、販売プラン、資金繰りをデザインすること
- 反映すること
- 行動すること
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参照)「anArchitecture」― オーストリアを基点に世界中の建築や建築的思考に関する情報を伝えてくれるブログがこのテーマに関してまとめエントリを挙げてくれている。
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Q:unsolicited architectureとは具体的にどういうことか?
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オレボウマンによる「UA宣言」から抜粋
- 建設から自由な建築について考えること
- 建築が人のために何を「建てられる」か、ではなく、何が「できるか」を問うこと
- どこにいけばクライアントがいるのか、ではなく、どこであなたが必要とされるのかを問うこと
- たとえクライアント、予算、あるいは特殊なロケーションがなくとも、決定的なコンセプトや力強いシナリオをもっていくことで、行き詰った対話や役割分担に対してアーキ=テクチャーが変化をもたらせるような瞬間について考えること
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OUA>sterategy>urgencyからのダイアグラム。「求められない」とは言うものの、「頼まれてもないのにプランを考えてしまう」というようなものとはおそらく少し違う。端的に言えば、上のダイアグラムのタイトルにもある「建築的解決を必要とする機会と危機」にはクライアントがいないのだ。それが言い過ぎなのであれば、それが想定しづらいのだ。とはいえ、ここで示された8項目がすべてそうであるとは言いづらいし、それぞれの個別的な実践をどう考えているのか、という点は疑問。そしてなぜこうした提言がなされてくるのか、を次回。