ガレリアかめおか

今住んでいるところの最寄り駅「園部」から普通でも快速でも等しく30分かかる「亀岡」(亀岡までは快速も各駅停車になるのです)というところにある池原義郎設計の「ガレリアかめおか」。1998年竣工です。図書館、カフェ、レストラン、風呂、ホール、展示場などが入っております。サインにあまりお金をかけていないのか、ワードで作ってプリントアウトしたA4で何とかしようとしているところを見ると寂しい気持ちになります(これはここだけに限った話じゃないですが)。

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9号線沿いにガラスのつるんとした表面が連続する大きな建物があればそれが「ガレリア」。ちなみに周りは特に何もなく、北西にずっと行くと王将があります。ハンドメイド感溢れるウェブサイトを見てみるとホールや室のレンタル料金が驚くほどリーズナブルです。車があれば学外のミーティングなんかで結構活用できますし便利。



というかなぜに「ガレリア」か。スペインになにかゆかりでもあるのだろうか。あえて想像して言うならこの上部がツリー状になった柱。ガウディがサグラダ・ファミリアで使用した、彼が木からインスピレーションを得た柱を連想させる。まあでもこれにちなんで名前をつけたかというと、多分(というか絶対)違う。池原氏が設計したときは多分まだ「ガレリア」という名前が着いてなかっただろうし。しかもこの柱は多分ゴシックの束ね柱からの引用だと思う(一応サグラダ・ファミリアの写真を見かえしてみましたがあまり似てませんでした。すいません)。




「壁の人」と呼ばれる池原氏の建物だけあって、コンクリートとガラスのバランスがうまく取ってあるなと思う。しかもこの二つの素材の接合部を手前と奥とにずらしているところもあるのだが、こうすることで接合部というディテールに奥行き感みたいなものが出てくる。これが魅力的であった。ところで三日月型の施設といえばラファエル・ヴィニョーリの「東京国際フォーラム」@有楽町が思い出される。「ガレリア」のほうはあれほどのスケールは無かったけど、その分大味にならずにうまく構成してあるように感じた。でも正直に言うと結構ギリギリだなとも思ったが、それはあの時期のあの種のビルディングタイプは全国的に抱えているんじゃないかと思ったりもする。