ミース

バルセロナ・パヴィリオンのインスタレーションのこと

今バルセロナ・パヴィリオンでSANAAのインスタレーションが見える。かなり前のエントリをほぼミースやバルセロナ・パヴィリオンに費やしてきた身としては、旧友に会ったような感じで嬉しくも気恥ずかしいおもいではあるが、とにかく今バルセロナ・パヴィリオ…

言えなかった事の補足

建築系ラジオに出ました。お蔵入りにならなかったらそのうちアップされると思います。 テーマは「記憶に残る建築書」、挙げた本がこれ巨匠ミースの遺産 (1970年)作者: 山本学治,稲葉武司出版社/メーカー: 彰国社発売日: 1970メディア: ?この商品を含むブログ…

銀座もの

昨日書いた銀座ものに関連して気づいたことがあったのでそのことを。 上の画像はミース・ファン・デル・ローエが1928年に設計した《アダム・デパートメント・ストア》案。ただ実現はしておらず、プランをフォトモンタージュで表現したもの。これが最近プラン…

素材と造形の歴史

素材と造形の歴史 (SD選書 9)作者: 山本学治出版社/メーカー: 鹿島出版会発売日: 1966/08/30メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (2件) を見る山本理顕氏の師匠さんであり、66年の本書出版3年後にあたる69年に稲葉武司氏とともに『巨匠ミー…

読んだ本

Looking for Mies作者: Ricardo Daza出版社/メーカー: Birkhauser発売日: 2000/05/15メディア: ペーパーバック購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る昨日のエントリでもチラッと触れたが、なぜか図書館にあったので読んでみた。150ペー…

スケーターにとっての建築

連邦政府ビル[1959-1974、建築家ミース・ファン・デル・ローエその他]:大きな大理石ベンチ、グラインド、スライド、そしてそれを使ってのトリックに適し、長くて大きい。 本文中でも引用されているのだが、某スケーターむけのサイトではミースの建築がこの…

〈小都市のための美術館〉案

前回のエントリで触れたミースの美術館プロジェクト。1942年のものである。詳しい紹介は八束はじめ『ミースという神話』にある。三枚目の画像はフォトモンタージュで製作されたインテリアであり、これを考察対象とする論考もある。 平面図とパース。壁面の配…

ミュージアムによるミース

後者に関しては、先日の発表でのご指摘もあり、ミースの写真が誰によって使用されたかを考えるためにも有効であろう。事実1932年「インターナショナル・スタイル」展でのフィリップ・ジョンソンによるミース解釈はひとつの規範となっている。というよりもミ…

ミースによるミュージアム

前者に関して、通常ミースというと大体最晩年に建てた「ベルリン国立ギャラリー」(1965)が念頭に浮かぶが以下のプロジェクトも残している。 ○1942年〈小都市のための美術館〉(計画案) ○1958年〈The Museum of fine arts〉(ヒューストン) ○1962年には〈Sc…

夏ごろにバルセロナへ行こうか迷っている。パヴィリオンがどこに建っているのかに関する資料を自らの手で集めてこようということで。要は写真を撮るということだが。あとはベルリンのいまをみてこようということで。

空間としての建築 上 (SD選書 124)作者: ブルーノ・ゼーヴィ,栗田勇出版社/メーカー: 鹿島出版会発売日: 1977/10/15メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見るさっくりと参照してみる。建築と私作者: 高松伸出版社/メーカー: 京都大学学術出版会発…

『建築知識』1996年10月号の佐々木宏さんのパヴィリオン論を読む。屋根はコンクリートスラブではなく実は勾配屋根だとか、十字柱は二種類図面が存在するだとか、ガラスに挟まれた鈴木了二さんが「光箱」と呼ぶ空間にはトップライトが設けられているだとか、…

おそらく次のような旨のエントリーは前にも立てたと思うが今月末の発表のためのブラッシュアップに向けて繰り返しメモしておく。参考は八束論文。ミースの建築におけるモンタージュの存在はイメージ戦略のみならずモダニズムの根幹にかかわる問題を孕んでい…

ヴィドラー『不気味な建築』の「透明性」、ロウ『マニエリスムと近代建築』の「透明性」を読み直す。ミースのパヴィリオンにおけるガラス使用を論じる際にちょっと考えなければならないポイントが幾つかあってそれを整理するため。ロウの「実」と「虚」の区…

24日の発表はやっぱりモニュメンタルがポイントになるような気がする。理論モデルにとどまらない現象的(なんといえばいいのかわからないが)な部分は後に残してとりあえずは現行の言説に関しての議論になりそう。

バルセロナパヴィリオン受容の問題を扱ったボンタという人の論文があるのだが、これが発表されたのが70年代。バルセロナパヴィリオン再建は86年だからいきおいボンタさんは29年のオリジナルがどのように解釈されたのかを論じていることになる。この再建にま…

建築を旅する (造形ライブラリー 04)作者: 岸和郎,古山正雄出版社/メーカー: 共立出版発売日: 2003/04/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見るこの「造形ライブラリー」シリーズはほかにもこんなのがある。素材の美学―表面が動き始めるとき… (…

昨日ジュンク堂で偶然『エクスナレッジオム』のミース特集を見つけたので買っておく、写真目当てで。バルセロナ・パヴィリオンには大きい池と小さい池がある。で、大きい池を囲むように二辺に壁があるのだがそこを写した写真が少ない。理由は大体分かる、公…

今日はこれ装飾と罪悪―建築・文化論集作者: アドルフロース,伊藤哲夫出版社/メーカー: 中央公論美術出版発売日: 1987/10メディア: 大型本この商品を含むブログ (3件) を見る久々にロース。「ポチョムキンの都市」を読む。エカテリーナ二世のために寵臣ポチョ…

ふと考えてみるとミースと広場の関係を論じたものは少ない。多分インターナショナル・スタイルという彼のラベリングなどが絡んでくるのだろう。あるいは彼が建てられる場所を度外視していたのではないかという指摘もそこに参与してくるのだろう。これは彼が…

ミース・ファン・デル・ローエ 真理を求めて作者: 高山正實出版社/メーカー: 鹿島出版会発売日: 2006/03/10メディア: 大型本購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (12件) を見る巨匠ミースの遺産 (現代建築シリーズ)作者: 山本学治,稲葉武司出版社/…

この間コピーしたコロミーナの論を読む。彼女の「なぜミースではダメなのか」という疑問、つまりミース・ノット(これがこの論の題名です)という問題提起が軸となっている。あんまりミースミースだったので気分転換でこれを読む。文系のための数学教室 (講…