Volume#20 Fact and Fiction後半の前半

思いのほか長かった。 モンゴメリさんからの質問。プロ/アマジャーナリズムを比べてみんなどんなこと言ってるんだろう? 市民ジャーナリズムとの比較によってプロのジャーナリズムを語る支配的な議論とはどのようなものですか? そしてあなたの見解は? ロ…

Volume#20 Fact and Fiction前半

volume20号「ストーリーテリング特集」から報道批評家ジェイ・ローゼンインタビュー「事実と虚構」の訳。聞き手はジェフリー・イナバとタレン・モンゴメリ。8月27日にRADでREADTANKをするので、その準備です。ひとつのエントリには長過ぎるので、前半と後半…

READTANK Volume#14 unsolicited architectureレジメ2

前回の続き。今回はエージェン・オースターマン「A profession apart」を参考に、なぜ「求められない建築」つまり「迷惑建築」すなわち「unsolicited architecture」が提示されるのか。 - Q:unsolicited architectureはどのような背景で提示されたのか? - …

READTANK Volume#14 unsolicited architectureレジメ1

「建設から自由な建築」のためにオレ・ボウマンOle Bowmanらが立ち上げた「Office for Unsolicited Architecture(OUA)」によって提案され、Volume14号で集中的に紹介されている「unsolicited architecture」という概念がある。直訳すると「求められていな…

ひとりREADTANK4―補遺

3はこちら 「ブロック単位で都市計画を考えよう」という旨を額面通りにとらえて、これを既視感のある議論だと思う向きも(もしかしたら)あるかも。曰く、日本では既にダレダレが似たようなことをやっている、など。でもこの反論はちょっと待ったほうがいい…

ひとりREADTANK3

2はこちら 本文はこれで終わり More fundamentally, it is about living together and society. Mass residential construction is often also called collective residential construction, but there is a meaningful difference between the two. Mass re…

ひとりREADTANK2

1はこちら In the Netherlands the architectural profession is virtually synonymous with home construction. A century’s experience designing public housing has made the Dutch architect a residential housing specialist par excellence. Yet aft…

ひとりREADTANK1

5月READTANKの日程調整が難航しているので、ひとりREADTANKをします。今回もVolume(参照)を読みます。第21号のテーマは「BLOCK」訳には多くの難があると思うので、見つけたらコメントいただけると嬉しいです。大体3回くらい続きます。 - まず前口上。Volum…

ローツマ『リサーチ・フォー・リサーチ』

建築史のなかではこれまで取り立てて着目されずに来た、にもかかわらず現在(あるいは当時?)ひとつの流行現象ともなっている「リサーチ」なる観点からいわゆる近代が対面していた諸問題を概観し、のみならず現代的な(「第二の近代性」の)リサーチやそれ…

Broadcasting Architecture後半

現実そのものよりもストーリーの方に対する意識が台頭してきた、というひとつの逆転が語られた前半の終わりから、建築はその逆転に関するメタファーのなかでも注目すべき事象だよということが後半で語られる。政治的な溝がほんとうか/うそかの間にあるもの…

Broadcasting Architecture前半

RADのほうのウェブサイト関連文章を整理していたら中途半端になっていたVolume3号の序文が出て来た。当該の号のテーマが「建築を伝達すること」である通り、この序文でも建築を巡るメディアの役割が語られる。近代において建築家とメディアとの間にあった距…

リサーチ・フォー・リサーチ#4

- リサーチ・フォー・リサーチ 目次 リサーチ・フォー・リサーチ#1 リサーチ・フォー・リサーチ#2 リサーチ・フォー・リサーチ#3 - 序文はこれにて終わり。最後今リサーチを行う現在性について、そしてリサーチのリサーチを通してどのようなところを目指すの…

リサーチ・フォー・リサーチ#3

- リサーチ・フォー・リサーチ 目次 リサーチ・フォー・リサーチ#1 リサーチ・フォー・リサーチ#2 リサーチ・フォー・リサーチ#4 - リサーチの相のもとに近代建築史を眺め直そうとする、また別の歴史への招待をこれまで述べて来たのだが、ここからその歴史の…

リサーチ・フォー・リサーチ#2

- リサーチ・フォー・リサーチ 目次 リサーチ・フォー・リサーチ#1 リサーチ・フォー・リサーチ#3 リサーチ・フォー・リサーチ#4 - タフーリが言っていることもわかるけど、プロジェクティヴ(企図的?)でヴィジョナリーな見方は置いておいて、リサーチとい…

リサーチ・フォー・リサーチ#1

- リサーチ・フォー・リサーチ 目次 リサーチ・フォー・リサーチ#2 リサーチ・フォー・リサーチ#3 リサーチ・フォー・リサーチ#4 - ここから数回にわけて、バート・ローツマというオランダの建築批評家が書いたとされる『Research for Research』なる本の序…

Volume#12 An Awakening in Dubai

ドバイでの目覚め オレ・ボウマン 何年もの間、君は死んでいたと思われていた。植物人間になり、生命維持システムに頼っていた君は。夢遊病者のように意味のない言葉をつぶやき、そこにはない何かをみつめている君。 いかなる刺激にも反応せず、医者も君をど…

Volume#5 Power FAQ訳 後半

Volume5巻「The Architecture of Power Part1」の序文「Power FAQ」の訳後半デス。ちなみにこの間挙げた新着状況は、現在ウェブ上で読めるVolumeテキストリストに変わっています。そちらもぜひご参照あれ。 私は権力という問題にきまりの悪さを感じます。こ…

Volume#5 Power FAQ訳 前半

28日のREADTANKで担当したVolume5号「The Architecture of Power」の序文的な役割を果たす(と考える)「Power FAQ」の訳をアップ。結構いい長さなので前後半に分けます。 Volume#5 Power FAQ なぜヴォリューム5巻はイメージの分野を取り扱うのでしょうか? 権…

READTANK

27日のレクチャー翌日、28日はREADTANKの日。 「Volume」読んでます。参加者も6名に増え、読書会としては結構いい人数になったと思う。でも参加者募集中です。で、今のところ「Volume」が何をテーマにし、どのようなリサーチをそのなかで展開しているのかを…

Volume第2号序―後半

Ole Bouman「Doing Nothing is almost all right」後半。 アイデアをただ記すだけの建築家なんてほとんどいない。重要なことはマキシマルな宇宙を仮定することだ。それはうまくいくに違いない、それも完全にうまくいく。でも問いは開かれたままだし、小さい…

Volume第2号序文―前半

Volume第2号の序文「Doing Nothing is Almost All Right」の訳前半。著者はヴォリューム編集長のOle Boumanさん。タイトルの「○○ is almost all right」はおそらくヴェンチューリ「ラスヴェガス」の一小見出しからのインスパイヤだと思われます。どれだった…

ジェフリー・イナバ「Volume序文」その3

2から続きます。これでラスト。 たとえコンテンツ・マネジメントという語がみごとなまでに当てにならないものであれ、その官僚的な含意は完全にセックスアピールを欠いている。あたかもそれが素材をつくりだしているのではなく、管理運営しているかのように…

ジェフリー・イナバ「Volume序文」その2

1から続きます コンテンツ・マネジメントのシステムと同じように、建築は環境空間や流通ルートを設計するテクノロジーを使いながら、情報やモノをコントロール可能な環境へとアレンジしていく。それは提示されたコンテンツの価値を具体化し、公共インターフ…

ジェフリー・イナバ「Volume序文」その1

レム・コールハース率いるOMAのシンクタンクであるAMOと、C-Lab.(コロンビア大学)とによるインディペンデントな季刊誌「Volume」17号のジェフリー・イナバ(コロ大より)による「Introduction」を訳してみたので挙げます。長いので3回にわたって挙げます…